お子さんは漢字をどうやって覚えていますか?
何度書いても覚えられなかったり、すぐ忘れてしまうことはありませんか?
漢字は暗記です。
中々覚えられない理由は、人間の記憶は時間が経つと忘れてしまうメカニズムになっています。
なので、記憶を残すにはその子に合った覚え方が必要になります。
「私は書いて覚えたのに漢字に覚え方あるの?」なんて思うかもしれませんが、
その子に合った覚え方を知るだけで、漢字を覚える時間が今までよりも短くなることもあります。
- 読んで覚える。
- ひたすら書いて覚える。
- 意味を知ってから覚える。
色々な覚え方があります。
漢字が読めない、書けないと困っていた子でも、自分のやり方を知ることで、
自信をもてて、自発的に漢字を書く練習をしていきます。
覚え方にもいろいろあります。方法を試してみましょう。
小学生で習う漢字は6年間で1026字。どうやって覚える?
1年生では80字
2年生で160字
3年生で200字
4年生で202字
5年生で193字
6年生で191字
1年で200字近くを覚えていきます。
授業ではどんどん進んでいき、覚えた漢字も忘れてしまったり、そもそも何度書いても覚えられなかったり、漢字って覚えるのが難しいです。
漢字を覚えるのに時間がかかりますよね。
漢字は暗記です。脳にインプットするには人によって覚え方が違います。
学校ではドリルやノートに何回も書く練習をします。
しかし、意味を考えずに書くだけだと、その漢字を記号や模様として脳が受け取ってしまいます。
ではどんな方法なら覚えられるのか。
合う方法を試していくことが大事になってきます。
その方法として4つ紹介します。
【声に出しながら書く】(読みから覚える) 聴覚からの情報が強い子にオススメ ★★★
声に出して、音で覚えていく方法です。
家で学習する時は漢字の読みを声に出しながら書いていきます。
例えば、「王」という漢字を『おどる王様』などと自分の口で唱えさせて耳で聞かせるのです。
この場面を意図的に増やすことが良いです。
① ひとつの漢字を分解して呪文や歌のように唱えさせます。
たとえば「主」という字であれば
、+王=『テンポよくおどる王様は主人です』
さらに、「喜」のように一見、難しそうな漢字でも
『“十つぶの豆を口に入れて喜んだ』
② 漢字自体の意味や成り立ちを知り、イメージしたり言葉で表したりする
③ 学年が上がってきたら、すでに習っている漢字の組み合わせで語呂合わせをしたり、部首の意味を学んだりするのもおすすめです。
『木の上に立って見るのが親』
『糸に従うのは縦』
『石で皮を破る』
など、イメージしやすい覚え方を探し、声に出しながら書いてみます。
【意味を考えながら覚える】
漢字の成り立ちや使い方、形や意味が似ている文字など、覚えたい漢字について膨らませていく方法もあります。
意味を考えながら覚えれば、単なる作業ではなくなり、楽しみながら学習できます。
好きなマンガ、テレビ、遊びなど、興味のあることに絡めてあげるのも良い方法です。
楽しいことであれば自然と頭に入ってきます。
【へんやつくりを色分けしてみる】視覚からの情報が入りやすい子にオススメ ★★★
耳で聞くより目で見る方が得意な場合もあります。
言葉で伝えたことを覚えていないあるいはすぐに忘れてしまうような子は
もしかしたら目で見ることのほうが得意なのかもしれません。
見た目で記憶していく方法です。
たとえば、漢字を輪郭で覚えるという方法。
山という漢字なら、
山の絵と合わせて覚えるというように、形で記憶するということです。
声に出すよりも、こちらの方が得意なこともあります。
また、漢字を分解してへんやつくりを色分けする方法もあります。
きへんは緑、さんずいは青というように分けて書いてみると、意外とすんなり覚えられることも。
回数をこなすのではなく、一回を丁寧に行うことがコツです。
【自分でテストを作って解いてみる】
漢字を覚えるために、家庭でテストを行うのもおすすめ。
このとき、自分でテストを作るのがポイントです。
親が用意するのではなく、子どもが自分で作って自分で解くようにしましょう。
いらない紙に文章や単語をひらがなで書き、その横に漢字を書いていくだけで大丈夫です。
自分でテストを作れば、文章や熟語を考える作業ができ、漢字の意味を覚えられます。
解くときは、漢字を覚えているかの確認ができます。
答え合わせまで自分で行い、わからなかった漢字を集中して復習すれば、短時間で効率良く学習を進められます。
【ただ書くだけでは覚えられない!】たくさん書くことにこだわらない
よくやりがちな方法として、ただ一つの漢字を繰り返し書くこと。
この方法は単なる作業になってしまい覚えることに時間がかかります。
書く回数が多ければ覚えられるわけではありません。
少ない回数でも無理なく覚えるのが効率の良い方法です。
どんな方法が合うかを探して(漢字=勉強)というハードルをを下げて楽しみながら学習をすることが大事なことです。
漢字は日常生活の中で正しく漢字を使えることが漢字学習の目的です。
漢字の意味や成り立ちを知り、漢字への興味を持つことで効率的に記憶を定着させていきます。
色々あって結局どんな方法が良いのかわからないという場合は、
まず試して欲しい覚え方4ステップを実践してみてください。
どんな方法かわからない場合【試してほしい覚え方4ステップ】
Step1 指書き
えんぴつを持たず人差し指だけで筆順通りに漢字を書くことです。
お手本の漢字を指でなぞらせたり、指で机の上に書かせたりします。
ポイントは、画数を数えさせながら書くことです。
伸ばして書くところや、はねるところは、イントネーションを変えて言ってみましましょう。
口で唱えると耳からも情報が入り、漢字を覚えやすくなります。
漢字を覚えるまで指書きを何度も繰り返しましょう。
Step2 指で空中でかく
空中に指で書くことで、正しく覚えたかどうかを確認できます。
Step3 なぞり書き
薄く漢字が書かれている紙を用意します。
赤えんぴつでうすく漢字を書いてあげるのでも大丈夫です。
指で正しく書けるようになったら、次はえんぴつで丁寧になぞるのです。
Step4 写し書き
最後は、自分で手本の漢字を見て書きます。
すでに指書きで覚えているので、3回程度練習書きをします。
【テストをする】
4つのステップで覚えたら、最後は子ども自身がテストをつくって回答させます。
テストの作り方
テスト範囲の漢字を使った単語をひらがなでノートの一番上のマスにズラリと横に書かせます。
すぐ横に漢字が書けるように間隔は空けます。
回答・確認
ふり仮名の横に正しい漢字を書きます。
送り仮名のある漢字は送り仮名も書きます。
テストが終わったら解答と比べて、はね、とめなど厳しくチェックします。
大切なのは、このテストを1回で終わらせず、2回目も行なうこと。
学校でも、再テストをする場合があります。
しかも、1回目とまるっきり同じ内容の再テストをやる場合が多いと思います。
しかし、家庭で行うなら、
①1回目のテストで間違えた漢字
②書けなかった漢字
③送り仮名を間違えた漢字
だけを練習させたあと、その漢字だけをテストすれば十分です。
2回目のテストでも書けない漢字があれば、その漢字だけを指書きに戻って教えるなどして覚えさせていきます。
最後に
何かを覚えたい場合は、短時間で集中して学び、忘れかけたころに再び同じことを学ぶ方法を繰り返す方が記憶が定着しやすいのです。
読んで→書いて→テストする
このサイクルでその子に合った学習方法(聴覚優位、視覚優位、理解優位)を試してみましょう。
「漢字の勉強」だけではなく、生活や遊びなどいろんなことにつなげていくことも効果的です。